『スピッツ３０ｔｈアニバーサリーツアー“ＴＨＩＲＴＹ３０ＦＩＦＴＹ５０”』に行く

『スピッツ３０ｔｈアニバーサリーツアー“ＴＨＩＲＴＹ３０ＦＩＦＴＹ５０”』に行く

　８月５日、私が愛するロックバンド『スピッツ』の結成３０周年記念ツアー“ＴＨＩＲＴＹ３０ＦＩＦＴＹ５０”に行ってきました。このツアータイトルの意味は、『スピッツ結成３０周年』と『メンバー全員が今年５０歳になる』事を合わせたものです。ライブ会場は９８年に長野オリンピックが開かれた『長野ビッグハット』で、当日は金沢まで自動車を使い、そこから長野までは北陸新幹線を使って会場まで行きました。

　開演１時間前に会場に着くと、そこはすでに黒山の人だかり。去年の金沢歌劇座でのライブも凄い数でしたが、今回はそれが比べ物にならないくらいの人数で、とにかく圧倒されました。（歌劇座のキャパが１８００人程度に対しビッグハットは８０００人規模）

　長蛇の列に並び、なんとか席に座って待つこと４０分。１８時ジャスト、ついにライブ開演となりました。オープニングナンバーはニューアルバムから『醒めない』。続いてライブの定番『８８２３』。ここで私は、おや？と思いました。本来ならば『８８２３』はライブ終盤に会場を盛り上げるために演奏されることが多い曲。それがこんな序盤から？しかしその疑問も、ライブが進むにつれて次第に氷解します。続くナンバーは『涙がキラリ☆』、『ヒバリのこころ』、『ヘビーメロウ』、『スカーレット』、『君が思い出になる前に』、『チェリー』、『スターゲイザー』と誰もが知っている超メジャーシングル曲ばかり。なるほど、そうか。今回のツアーは３０周年記念ライブなので、その集大成として歴代のシングル曲が多く選曲されているのだ。だから通常のライブではメインを張る定番曲も、今回ばかりは控えに回ってしまうのだ。その事に気付いた私は、興奮を抑えられませんでした。今回のライブは、野球に例えればいわばオールスターなのだ。寿司に例えれば次から次へと大トロやウニ、イクラが出てくるようなものなのだ。仮面ライダーに例えれば歴代ライダー大集合なのだ。

その予想通り、ライブは誰もが耳に親しんだシングル曲を中心に進んでいきます。『惑星のかけら』、『メモリーズ・カスタム』、『エスカルゴ』とゴリゴリしたハードロックな曲が続いた後、ここで登場するのが超有名曲『ロビンソン』、一気に会場の雰囲気が変わります。続けて『猫になりたい』、『楓』、『夜を駆ける』、『日なたの窓にあこがれて』としっとりした曲でまとめてきて、次の『正夢』で会場にピンクの紙ふぶきが舞い上がり、夢のような美しい光景が広がります。会場のボルテージが一気に上がったところで、『運命の人』、『恋する凡人』、『けもの道』、『俺のすべて』、『１９８７→』とアップテンポな曲を続けてダメを押し、ライブは一旦終了します。

　ファンのアンコール後、メンバーは再び登場。そこから新曲『歌ウサギ』と懐かしのシングル『スパイダー』を披露し、ライブは最高潮の盛り上がりの中、今度こそ終了となりました。

　今回のライブは３０周年記念ということもあり、内容の濃い本当に特別なライブとなりました。スピッツファンとして、本当に貴重な経験が出来た事を感謝したいです。