ネット麻雀を考える

 このブログで麻雀について何度か書きましたが、今回はネット麻雀について自分の思うところを書こうと思います。

ネット麻雀とは、ファミコン時代から存在する対コンピューター相手に打つ麻雀の事ではなく、不特定多数の人とインターネット上で繋がって麻雀を打つ事を指します。このネット麻雀の台頭により、麻雀を取り巻く環境は激変したと言っていいでしょう。これまでは人間相手に麻雀を打とうとする場合、仲間を4人集めるか、雀荘に行くしかなかったわけですが、ネット麻雀の場合は、麻雀をしたい時にパソコンなりスマホなりを立ち上げさえすれば、すぐに日本中の麻雀好きと対戦できるのです。サイトによっては月額料金を取るところもありますが、無料のところも多く、私がよく利用しているネット麻雀のサイトは基本無料で、オプションで画質を上げたり画面をカスタマイズしたい場合のみ有料となっています。今のところ、無料で不便を感じたことはありません。

 このネット麻雀は、手軽に麻雀を楽しめる裾野を広げた功績も大きいのですが、真に革命的だったのが、『牌譜』が簡単に保存できるという点です。麻雀対局の記録を『牌譜』と言いますが、ネット麻雀のサイトには、不特定多数の人間が打った膨大な『牌譜』が今も蓄積され続けています。これを利用することで、これまで以上に麻雀を数学的かつ統計学的に研究することができるようになり、今まで雀士個人の経験と勘でのみ語られていた麻雀の戦術をより客観的に、より実践的に、より効率の良い打ち方で導き出すことができるようになりました。近年、麻雀戦術の本が結構出版されていますが、その内容はだいたいネット麻雀のデータを基にして組み立てられています。「いかに無駄なく、最速であがるか。」、今やこれが現代麻雀のスタンダードとなっています。

 ここまでネット麻雀の良さを語ってきましたが、実を言うと、私はネット麻雀がそれほど好きではありません。いつでも打てる気軽さは良いのですが、やはりリアル麻雀を愛する私としては物足りなさが先に立ってしまいます。私にとって麻雀とは、コミュニケーションツールの一つという位置づけがあり、気の合った仲間と和気あいあいと楽しく打ってナンボというふうに考えているからです。

 また麻雀には、相手の癖や性格から手の内を読む楽しみというものがあります。「あの人はこんな性格だから、この辺は安全だろう。」、「この人が急に黙ったということは、あがりが近いな。」、といった具合に五感をフルに使って手がかりを集めて局面を読んでいくのが麻雀の醍醐味だと私は思っているので、ネット麻雀だとその辺の手がかりがやはり不足してしまいどうしても物足りなく感じてしまいます。

 

 近年著しく普及してきたネット麻雀ですが、まだまだ改善する余地は多く、リアル麻雀がその座を完全に明け渡す未来はまだまだ先のような気がします。昭和の麻雀打ちの希望的観測ですが、案外、ネット麻雀とリアル麻雀がうまく住み分けられる時代が来るかもしれませんね。

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