うっかり飲んだもの

「旅行の予約とれたよー!」

 6月の終わり頃、母が、県内に旅行の予約を入れていた。久々の家族旅行である。8月いっぱいに花火が見れる場所に予約したらしい。場所は石川県内の旅館で、家からそれほど遠くなく、(とはいっても車で移動せねばならない場所だが)障害者割引なども市役所で言っておくとつく場所である。お盆休みが終わった次の土日に予約。花火を楽しみにしていた。

レディースプランとカラオケプランが同じ値段であり、母はどちらにしようか迷ったらしい。父親もいるからレディースプランは…と思ったが、カラオケを家族でやるのは恥ずかしいので、私は迷わずレディースプランが良いと言った。それで、父親も入るのに構わずレディースプランになった。父親よ。すまない。

旅行当日。仕事から帰る車から直行で旅館へ行った。ナビが若干壊れていて行先の方向に向いてくれなかったので、母親は独自の方向感覚で向かった。ゴールまであと少しの所で、母は案の定左右の道を間違えて複雑な道を通り大回りになった。私と妹はその間密集した色々な旅館を見て楽しんだ。

そんなこんなでやっと旅館についた。外は雨。以外に小さい旅館で、老人ホームかと(失礼)思う建物だった。しかし、中へ入ってみるとお土産屋さんがまず目に飛び込んできて、私は試食をさっそくしようとして怒られた。父は仕事で、あとから来るとのことで、先に部屋に通された。

通してもらった部屋はとても広くてきれいだった。冷房は効きすぎてテレビは小さいが、出される温かいお茶と茶菓子を食べながら、窓から見る景色は悪くない。ここから花火が見えるんだなと期待に胸を膨らませる。ところで幽霊は出ないかと掛け軸の裏にお札がないか調べた。(失礼)なかったので少しがっかりした。

温泉に入るためさっそく浴衣に着替えた。露店風呂はなかったが、ほぼ貸切状態でのんびりできてよかった。

さて、温泉から帰ってきて、父親も帰って温泉につかった後、料理が運ばれてきた。食前酒の梅酒を飲んで、(これくらいは良いだろう)いただきます!!オレンジに光る蟹、鍋に火がつき卵とじ、お刺身、オクラ豆腐、甘エビ饅頭に天ぷら。どれも美味しそうだった。ふと、料理のわきに一ビンの飴色の液体が置かれている。ジュースだろうかと、さっそくコップについで料理と一緒に飲み干した。

が、しかし、それが間違いだった。飲んだのはただのジュースではなく、パイナップルの「酒」だったのだ。実は私の病気は、酒を飲むことがNGな病気である。酒を飲んだらどうなるのかは判らないが、とにかく体調が悪くなるらしい。そして血液型はAB型だ。(関係あるのだろうか。O型の妹は飲んでも普通の顔でけろりとしていたのでたぶん強い。)食べ終わって初めに現れた症状は「頭が痛い」「とにかく暑い」だった。酔っぱらったらふつうは気持ちよくなるらしいが、私の場合はとにかく「気持ちが悪い」「吐きそう」だった。暑さの後にはとにかく寒気がきて、立ち上がる、起き上がるだけで吐くことが出来そうだったので、始終仰向けになった。ところが、そんな時に、9時から花火が上がると聞いて、食べ終わったのは8時半ぐらい。30分で酔いは醒めるか醒めないか、すっかり気分は憂鬱になる。せっかく楽しみにしていた花火を見逃すなんて…。起き上がってみたいところだが、起き上がると今度こそ吐きそうで無理だ。旅館の人に敷いてもらった布団に仰向け状態で考えている間に、花火がとうとう上がりはじめた。「きれー!!」「今のでかいんじゃない?」などと言っている家族をしり目にうんうんうなる羽目になった。そして花火はとうとうまともに楽しむことが出来なかった。残念。

次の日、眠たい目をこすって朝風呂に入った。あまりにも眠かったからカラスの行水で終わったが。小さい子も来ていて朝風呂が混んでいたこともあり、あまり楽しめない。上がってから朝ごはんを食べに行った。昨日とはうって変わって、お酒は出てこないし、消化に良いものだらけでとても美味しかった。特に魚の干物。骨がなくて食べやすかった。

最後にロビーで無料の柚子ティーをいただいた。すっきりしていて美味しかった。

お酒を飲むときはくれぐれも注意しようと思う。

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