先日、メジャーリーガーの松坂大輔投手が、インディアンスという、メジャーの球団を退団した。昨年からメジャーリーグでの去就が騒がれていて、「メジャーを退団するならうちに」と、横浜DeNAやソフトバンクホークスが獲得に動いたが、松坂投手は「あくまでメジャーリーグで」と強い意向を示したため、今季は傘下の3Aでスタートした。しかし、先発陣の層が薄いインディアンスでも、先発としてのメジャー登板はなかった。3Aでも成績は芳しくなく、大きく負け越して、安定感は怪我をしてから戻りそうにない。先発陣が薄い現状を踏まえてなお、球団は若手を優先起用する姿勢を明らかにしている。もはや、インディアンスで彼の居場所はない。
かつて甲子園を「平成の怪物」の異名で沸かせた松坂投手。決勝戦で史上2人目となるノーヒットノーランを記録し、圧倒的な活躍で春夏連覇という偉業を成し遂げた。また、入学時は、のちにタレントに転身した上地雄輔とバッテリーを組んでいたことでも有名だ。
プロ入り後も新人で16勝を挙げ、最多勝・最優秀勝率・ベストナイン・ゴールデングラブ賞・新人王と、タイトルだらけの1年目スタートだった。その後も高卒史上初となる新人からの3年連続最多勝を獲得。沢村賞も受賞した。
2006年には鳴り物入りでレッドソックスに入団。年棒は総額61億円という日本では考えられない大型契約となった。メジャー入り後も何年かは活躍したが、右肩や右肘などを次々負傷。次第に「松坂らしさ」を感じられなくなっていく。
日本人が「メジャーへの憧れ」を口にすることも多いが、メジャーに挑戦すれば体を酷使され、怪我に悩む選手が続出していく。松井も怪我に泣いているし、ダルビッシュだっていつまでも第一線で活躍し続けるとは限らない。21連勝中の田中将大もメジャー挑戦が噂されているが、正直なところ、扱いの温かい日本でプレーすることを願いたい。あくまでかってな理屈であり、イチローのように何十年も活躍し、日米通算4000本安打を間近に控える選手もいる。しかし、日本人は日本人との戦いの中から感動を与えてほしい。批判も受けそうではあるのだが、私見としては、プロ野球を盛り上げるため、「メジャーでなく成績の悪い日本球団」に入って、立て直し、優勝請負人になってほしいと強く思う。
ゆうき
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